持ち家派?賃貸派??我が家がなぜマンションを買わなかったか

経済・金融

みなさんこんにちわ!
保険、証券、投資信託を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーの山本です!

本日はファイナンシャルプランナーのコラムというよりかは、「家」についての考え方についての実体験の話をしたいと思います。

受講生
受講生

このコラム待ってました!!

私もこのまま一生賃貸でいいか悩んでます・・・
同じお金払うならローンが減るマイホームがいいかなとか・・・

 

 

先生
先生

そうですよね!
これは雑誌にも毎回のように出てくる永遠のテーマだと思います。
だって答えないですもん!!

受講生
受講生

えっ?
答えない??

先生
先生

そうなんです
答えはないです
正確に言うと、個人の価値観やライフスタイルに

あった判断を各人が行うことが一番ということです!

と、いうことで、せっかく開いてもらった方には申し訳ないのですが・・・

この記事を読んでも持ち家、賃貸どっちが得??という答えはありません!!
とは言っても、私は本業のFP業の他に投資家でもあり、不動産事業も複数手がけているので、ファイナンシャルプランナー×不動産事業者×投資家の視点で考えた「家」に対する考えを記載したいと思います!

この記事でわかること
・持ち家派、賃貸派 あなたがどちらのタイプかがわかります
・戸建てマンションに実際住んでみた感想を読めます
・マイホームを投資対象とした視点がみにつきます
この記事の内容
我が家が戸建賃貸にした理由
それぞれのメリット、デメリット
感情論を抜いた経済的合理性から見る比較
良いとこ取りできる一部の例外
この記事を読んで、判断軸を整理し、家に関するライフプランを立てましょう!!

我が家が戸建賃貸にした理由

私の家は、もともと勤務先の会社の借り上げ社宅でした。
保険会社は全国転勤があるので実家から通った初任地の大阪以外は、神奈川、愛知、東京都いずれも会社の借り上げ社宅でしたので、そもそも家について考えることってなかったんですよね。
何となく、転勤の辞令が出たあとに会社に近い地域で家を探すことだけをやっていました。
しかし、サイドFIREすること決め、会社を退職すると決めた時、自分たちはいったいどこに住みたいのかと考えるようになりました。

何にこだわるのかの優先順位付け!!

そこには環境、都会へのアクセス、こども教育環境、海などの自然、程よい田舎、お互いの実家までの距離など・・・妻とこだわるポイントをスプレッドシートに記載し、我が家としてのプライオリティを付けていきました。
すると神戸の西側、千葉~木更津の間、神奈川の南側の3地域まで絞られました。
そこで出てきたのが首都圏直下型や南海トラフといった巨大地震、富士山噴火といった自然災害でした。
でもこれ全部回避できるのって岡山や広島の瀬戸内くらいしかないのでは?という話になり、これは津波だけ避けられるところに住むことで判断基準から抜きました。

すべてが満点の地域、物件は存在しないので一家としての優先順位を決めたことがその後の決め事もスムーズにいきました!
最終的には、都会へのアクセスがよく、海にもすぐに行け、教育環境も揃った湘南地域でこどもが巣立つまでの20年弱は居を構えようという話になりました。

持ち家か賃貸か??

次に出てきたのが買うか、借りるかです。
これについては、私が別事業で古家再生の不動産賃貸業を行っていることもあり、日本の人口形態や空き家の増加から今後の不動産市況を考えると買うのは今ではないと判断。少々家賃が高くても頭金を自宅購入にあてるなら資産運用に回した方がいいかなと思い、賃貸に決めました。

マンションか戸建か

最後はマンションか戸建です。
東京の借り上げ社宅の時にこどもが飛び跳ねると下のフロアの方に不快な思いさせてしまsので、すぐに辞めさせていた経験があり、自由に暴れさせてあげられるよう戸建にしました。
私個人としてはマンションの快適さを捨てると判断するまで覚悟がいりましたが、サイドFIRE後、自宅で仕事をすることが増えることも考えると、フロアが別の方がオンライン会議などもしやすいとビジネスに関してもメリットがあると判断し戸建賃貸を探すことにしました。

もし、今後の住処を考えている方は、以下のステップで決めることをオススメします

・一家としてこだわりの優先順位を決める
・住みたい地域を決める
・購入か賃貸か決める

住みたい地域から考えると、価値観の優先順位付けが出来ていないためにあれを望むとこれができないというトレードオフの罠にはまり、なかなか決められませんでした。
また、価格の問題もありますが、こちらも優先順位付けのタイミングで最低欲しい間取りや平米数、妥協できる築年数なども決めておくといいと思います。

次は、賃貸にしようと判断した際に参考としたマクロデータや、お金の価値についてお話をしたいと思います。

我が家が賃貸に決めた判断根拠

賃貸に決めた根拠として、マクロ環境を含めた数字の面と、データでは表せない心理的な面があります。

数字の面では、日本の今後の人口と空き家の問題があります。
こちらは総務省が作ったデータを加工した2015年から2040年の人口の推移を示したものです。

2015年から2040年の人口の推移

市区町村人口毎の人口増減予測

こちらから見てわかるように合計では2040年までに1,500万人以上の人口減。
人口20万人以下の市区町村では10%以上人口が減るというデータがあることがわかります。
次に市区町村ごとのデータを見ましょう

2015年から2040年の人口の推移(市区町村ごと)

2015年から2040年の人口の推移(市区町村ごと)

 

これを見て、みなさんどう思われますか?
人口が減る市区町村にお住いの方がほとんではないでしょうか??

次に社会問題となっている空き家についてです
こちらはNRI野村総合研究所が2022年6月に出した空き家の今後のシナリオです。空き家件数推移予測

シナリオには二つあり、空き家対策の法律改正の効力が続いたポジティブシナリオで2038年に約21%1,300万戸を超える空き家が発生するというものです。

これらのデータからこどもが巣立つ20年くらい先には人口が1,500万人減りながら、空き家の数が500万戸近く今よりも増えると考えた時に、住宅市場は今の価値を維持できるか?と考えるようになりました。

次に心理面での話になります。
私はファイナンシャルプランナーを営む前の会社員時代からライフプラン表を作成し、毎年見直しをしてきましたが、人生の計画ってまったく予定通り行きません(笑)

大きな点でいえば、50歳になったら会社を辞めて故郷である関西に戻るというプランが40歳で会社を辞めて茅ヶ崎に移住。奥さんは下の娘が小学校に入学後、パートを始めるというプランがまさかのネットショップ起業。車も7年に1回買いなおす計画が、今は売却してレンタカー生活etc・・・

そう考えた時に住まいを固定するのは、とても怖いというか縛られるなと考えました。
今の時代、先が読めないのは皆さん同じだと思いますが、その時にいつでも身軽に移住できる環境にするのがローンより高い家賃を払ってでも手に入るリスクプレミアムと考えました。

持ち家と賃貸のコスト比較

 

実際戸建てに住んでみて感じたマンションとの比較

こちらは実際に戸建に住んで体験した内容からマンション時代と比較をしました。
完全に主観です!

戸建とマンションの住んでみた感想比較

大人からするとマンションに軍配があがりますが、虫の問題はもう慣れましたし、これ以外にはすぐに出かけることが可能なので出かけることに対して億劫になることはなくなりました。
我が家は湘南地域特有の2階にウッドデッキがある3階建ての家なので外でご飯を食べたり、花火を見たり戸建ならではの体験ができるのでこども達からの評価は抜群です!
しかし、3階建ては60歳超えたら絶対に住めないねと妻とはよく話しています(笑)

最後にこれらの主観や感情を一切省いて家を商品としてみたときどうかを考えていきましょう。
新築マンションや新築戸建ては、販売価格に実際の価値にプラスして莫大な広告費、人件費が掛かっているのでそもそも合理的でないことがわかります。

みなさんも住宅展示場や、モデルルーム行くだけで不動産の営業の方に色んなことを教えてもらった上に数千円のAmazonギフトカードを貰った経験あると思います。
これすべて、販売価格に転嫁されてます。そう考えると経済的合理性で考えた際に、新築という選択はなくなります。

次に中古住宅の購入と賃貸をみていきましょう。
こちらは築2年4千万円の価値の家と築22年で2千万の価値の家をそれぞれ買う人、借りる人、貸す人の視点からみたものになります。

不動産を購入か賃貸かそれぞれの立場から見た視点比較

如何でしょうか?
どの立場においても選択は合理的だと思いませんか?
インターネットで土地の価値、周辺の家賃、周辺の物件の売買履歴などがわかるようになったいま、余程のひずみがなければ、不動産の価格や家賃は市場適正額なるようになっています。
もちろん、100歳まで同じ家に住み続けた際と賃貸の時のお金の総額は、修繕費、税金、保険を入れても持ち家が得でしょう。しかし、30歳で購入し80歳の時に築50年の家に愛着が持てるか?引っ越せないリスク。地震で倒壊するリスク。(地震保険はMAX50%しか補償されない)。隣家とのトラブルリスクなどこれらを回避する上で賃貸はお金の面を見ただけでは測れないものがあります。
この例は土地の価値がある程度ある地域での試算ですが、地方だと売却をしようにも買い手がつかないリスクもあります。
このように持ち家と賃貸はお金の比較だけではできない様々な要素があるのです。

それでは持ち家派が有利な場所は日本にはないのでしょうか??

良いとこ取りできる一部の例外

こちらですが私は不動産のプロでもなく、販売する立場でもないので私見となりますが、今の日本において、住むなら持ち家と断言できる地域は都心3区(千代田区、中央区、港区)のみと考えます。

都心3区が唯一の不動産ユートピアである理由
・人口が減らず増え続ける
・海外投資家からの需要が高い(日本の不動産の利回りは相対的に高いため)
・上記理由から価値が下がらないため10年後同じ価格で売れればタダで住める

これらの理由から都心3区かなと思っています。
しかし、少し夢の無い話かもしれませんが、価格がすでに高すぎて、通常の年収レンジではローンが組めず配偶者とのペアローンなどにする必要がある。
布団を外で干せないタワーマンションに本当に住みたいか?
富士山噴火や首都直下型地震の際に東京はどうなるのか?
などリスクを言い出したらキリがないですが、不動産を購入する先で唯一賃貸より有利と言えるのは都心3区と思います。

まとめ

如何でしたでしょうか?
マイホームというのは、数字だけでは判断できない夢や家族との居場所といった感情的な部分があるので比較はできませんが我が家の体験談を踏まえてお話をさせていただきました。

住居選びの際に抑えるポイント
・家族としての優先順位付けをしてから地域を探す
・持ち家と賃貸に経済的な優劣はない(選択肢の多さのリスクプレミアム分が家賃の高さ)
・市場は持ち家のリスクを載せた上で家賃となっている
・新築は広告費、人件費が多分に販売価格に乗っているので経済的な合理性はない
・買って絶対に損したくないなら都心3区一択(いつでも売却できるので賃貸とリスクが変わらず価格も落ちない良いとこどりが可能)

住居に関わる費用は税・社会保険料の次に掛かる高いものです。
住居選びは後悔しないよう、家族で何を優先するのか?どういうライフプランを描くか相談してください。
この記事では当たり前のように新築は選択肢でないと断言しましたがこれも価値観です。
誰も住んだことのないまっさらな家を、一から作るのはもちろんその費用を払う楽しさがあるでしょうし、商品と見れない部分も不動産の面白さです。
一方で、CMや周りの人の動きに影響され新築を買いたいと思う云わば新築信仰の方が未だに多いという現実があります。決して会社の同僚が相次いで家を買ったから焦って買おうとか他人との比較で判断を誤らないようにしてください。
個人的には人口が減り、空き家が増え続ける国で何で新築を作るの?SDGsと真逆の動きでしょ!と思っています。
この記事を読んでくださった方は、新築、中古、賃貸フラットな目線で家族としてどの選択がベストか考えて家についてライフプランを作成してもらえればと思います!

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